

エコキュートは災害に強いって聞くけど、本当なのかな?

具体的にどんなことが役立つの?

災害への備えにエコキュートを設置するメリットって何だろう?
日常的に一定のお湯(水)を溜められるエコキュートは、災害に備える設備としても注目されています。災害に強いといわれるエコキュートですが、具体的にどのように役立つのか、気になる方もいるでしょう。
今回は災害時の助けになるエコキュートの魅力について、詳しく解説します。家族の安全のために住まいの防災が気になっている方も、ぜひ参考にしてください。
エコキュートが災害に強いとされる3つの理由

エコキュートは、なぜ災害に強いといわれるのでしょうか。主な3つの理由を見ていきましょう。
貯湯タンク内の水を非常用に利用できる
エコキュートは、ヒートポンプユニットの熱交換器を使ってお湯を沸かします。沸かしたお湯は貯湯タンクの中に溜められ、水と混ぜて設定温度まで調整してから蛇口を通して供給される仕組みです。そのため給湯器にエコキュートを利用している家庭では、日常的に貯湯タンク内に一定のお湯(水)を溜められることになります。
エコキュートがあれば、地震や台風といった災害で断水しても、貯湯タンク内のお湯(水)を非常用水として利用できるのです。
停電時も残ったお湯を利用できる
エコキュートの貯湯タンクに溜められたお湯(水)は、停電中でも蛇口から取り出せます。ただしお湯の沸かし直しや湯はりは電力が必要なため、停電中は行えません。災害時で不安も募る中、貯湯タンクに残っているお湯を使えるのは、大きなメリットといえるでしょう。
動力源となる電気の普及が早い
電気・水道・ガスの各ライフラインの中でも、エコキュートの動力源である電気は復旧の速さで知られています。日本気象協会によると、震災時の電気・水道・ガスが9割程度復旧するまでにかかった日数は、以下の通りです。
東日本大震災 | 阪神淡路大震災 | |
電気 | 6日 | 2日 |
水道 | 24日 | 37日 |
ガス | 34日 | 61日 |
被災地での課題の1つが、入浴できないことによる衛生環境の悪化です。ガスよりも復旧の早い電気を動力源とするエコキュートを設置していれば、水道が復旧してからすぐにお湯が使えます。気持ちの荒みがちな災害時において、いち早くお湯を使えるエコキュートは、心強い備えとなるでしょう。
エコキュートで何日分の水を災害時の備えにできる?

災害への備えでは、1人あたり1日3リットルの水の備蓄が推奨されています。最低3日分としても、1人あたり9リットルもの水を備蓄しなくてはなりません。
4人家族で試算すると、3日分で必要な水は36リットル。さらに水は使いながらストックするローリングストックが推奨されており、大量の水を購入する手間や保管のために移動させる手間もかかります。
エコキュートを設置していれば、一般的な貯湯タンクで370リットルの容量があるため、4人家族でもおよそ30日分の水の備蓄が可能です。貯湯タンク内の水はカルキが薄まってしまうため、飲用水には適していませんが、生活用水を使いながら備蓄できる点で非常に優れた設備といえるでしょう。
エコキュートから災害時に水を取り出す方法

災害時にエコキュートから水を取り出したいときは、以下の手順で行います。
- 貯湯タンクについている漏電遮断器を「OFF」の設定にする
- エコキュート本体の給水止水栓が閉まっていることを確認する
- エコキュート本体の逃し弁レバーを上げる
- 市販のホースを用意し、非常用水取出口の栓に差し込む
- 非常用取水栓を開栓し、お湯(水)を出す
- 非常用取水栓を閉め、お湯(水)を止める
- 逃し弁レバーを下げる
- 非常用水取出用ホースを外す
参考 | ダイキン工業株式会社「断水したときの対応と非常用水の利用方法(エコキュート)」
貯湯タンクからお湯(水)を取り出すときは、市販のホースと水を入れる容器が必要です。あらかじめ防災用品の中に、ホースと水を入れる容器も入れておくとよいでしょう。
エコキュートを災害時の備えにするときの注意点

災害時の備えとして頼もしいエコキュートですが、災害時の利用ではいくつか注意点があります。それぞれ詳しく見ていきましょう。
貯湯タンク内の水はそのまま飲まない
貯湯タンク内の水は災害時の非常用水として使えますが、決してそのまま飲まないようにしてください。もし飲用水として利用する場合は、必ず煮沸してから飲みましょう。
貯湯タンクからホースを使ってお湯(水)を取り出すときは、はじめのうちは湯垢などの汚れが混ざることもあります。トイレの排水など生活用水として使うなら問題ありませんが、体を拭いたりなど衛生目的で使うなら、取り出した直後のお湯(水)は避けましょう。
被害が予測されるときは沸き増しをしておく
停電が起こっても、エコキュートは貯湯タンク内に溜めているお湯を蛇口から供給できます。しかし沸かし直しや浴槽の湯はりはできないため、台風の接近などで翌日の被害が予想されるときは、エコキュートの沸き増しを設定しておくのがおすすめです。
沸き増しをしておけば、万が一断水や停電が起こったときも、お湯や水を使えます。植木の屋内への取り込みや雨戸を閉める作業など通常の備えをするのと一緒に、沸き増しへの意識も徹底しましょう。
定期的に貯湯タンク内の水抜きをする
エコキュートは貯湯タンク内の清潔さを保つために、年に2~3回の水抜きが推奨されています。長い間水抜きをしないとタンク内に不純物が溜まりやすくなり、溜めている水の衛生環境にも影響しかねません。災害時に困らないように、貯湯タンクは定期的に水抜きをして適切なメンテナンスを心がけましょう。
貯湯タンクの水抜きは、以下の手順で行います。
- 漏電遮断器を「OFF」にする
- 給水止水栓を閉じる
- 逃し弁レバーを上げる
- エコキュート本体の排水栓を開き、約2分間排水する
- 排水栓を閉める
- 給水止水栓を開く
- 排水栓から水が出たのを確認し、逃し弁のレバーを戻す
- 漏電遮断器を元に戻す
エコキュートの水抜きについては、こちらの記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にご覧ください。
水害のときはエコキュートを使わない
地震や台風、大雨といった災害で断水や停電が起こったときは、非常時の備えとしてエコキュートが役立ちます。しかし洪水や高潮・津波といった水害時は、エコキュート本体にも泥水や海水がかかっているため、運転を避けてください。
内部に泥水や海水が入り込んだ状態で運転させると、回線のショートなど予期せぬ不具合を引き起こす恐れもあり、大変危険です。災害への備えとして有効なエコキュートですが、水害時は安全のために利用を控えましょう。
エコキュートがあればもしもの災害時も心強さが違います!

エコキュートは、動力源に災害時でも復旧の早い電気を使用。370リットルの貯湯タンクを活用しながら、日常的に4人家族およそ30日分の生活用水のストックも可能です。エコキュートは単なる給湯器としての役割を持つだけでなく、もしもの災害時に備えての安心感も与えてくれるでしょう。
いつ起こるかわからない災害に備え、エコキュートの設置を具体的に検討されたい方は、ぜひ弊社にお声かけください。お客様にあったエコキュートのご提案から設置まで、安心のトータルサービスでご提供いたします!
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